ウィルからハンニバルへの電話

(私的に)素晴らしい最終回となったきっかけになった電話と、その後の展開を整理してみたり。

 

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「バレてる」と訳されている言葉は、1話でハンニバルが言ったのと同じ「I know」。

ウィルがそう言ってことは、ハンニバルへの電話は匿名のつもりでかけたのかな。

ハンニバルホッブズにしたのと同じように。

バレないはずないのにw

他に意味があるのかもしれないけど、わかんないので以下はウィルは匿名のつもりでかけた(けどハンニバルには完全にバレてる)という前提の解釈…。

 

ウィルがハンニバルに「バレてる」と電話した理由は、ハンニバルを逃がしたかったからのは確か。

けどそれは、ジャックのために。

これからジャックはハンニバルに会いに行き、ウィルもその援護に向かう予定だった。

けど、ジャックも自分もそのうち逮捕されてしまう事を知る。そうなったらハンニバルは野放しになる。

アラーナが「ジャックと一緒?」と聞いてきたという事は、ジャックはまだ捕まっていない=残された時間のないジャックは、覚悟を決めて一人でハンニバルの所へ行った可能性が高い。(実際そうしてた)

自分の援護がない状態のジャックに勝機はない…ウィルはそう思ったから、ハンニバルを捕まえられない事よりも、ジャックの命を救うため、ハンニバルの方を動かしてジャックに会えない状況を作ろうとした。

それが電話をした意味。

 

一方、ハンニバルは、ウィルからラウンズの香りがした時ウィルとジャックの思惑を確信してた。ウィルは自分を拒んだ。本気で捕まえようと思ってる。そう思った。

その状態でウィルがハンニバルに「バレてる」と言ってくるという事は、ハンニバルに逃げられてでも得たい状況があると気づいてしまう。

現状ウィルが避けたいと考えている具体的な状況といえば、ジャックが殺される事。

ウィルは、自分よりジャックを取った。

 

そして「逃げろ」ではなく「バレてる」というセリフを使った意味。

電話で「バレてる」は惨劇を生む合図。全ての始まりの言葉。

ウィルはハンニバルホッブズに電話をかけたことは知っているけど「バレてる」と言ったことは知らないはず。

なのにその言葉をウィルが使ったという偶然をハンニバルがどう感じたか。

 ウィルが匿名のつもりでかけてきたのなら、ハンニバルは「一緒に逃げる」ことすら拒否されたと受け取ったと思うので、その後の展開にも納得がいくかな。

 

だから、ウィルからだと気がつかないふりをして電話を切ってジャックとウィルを待った。

(ウィルが名乗ってたら、一緒に逃げようって持ちかけると思う…) 

 

「君を置いてはいけない」って言葉も、このままの状態で置いていけないって事だよね。置いていくなら、殺して自分のものにしてしまおう。

もし生き残ったとしても、ウィルに凄く大きなお土産を置いていけた事は確かだからそれでいい。だから生死を見届けず、去った。もしかしたら、死んでは欲しくなかったのかもね。

それと、自分を謀ったことへの代償も払わせたかった。ウィルに対してもそう思うかな、って少し考えたけど…人生と自由を奪われる事は映画版レクターさんと繋げて考えても本当に嫌で最悪な事だろうから、ウィルに向かってそう言って怒っていたのは初めて見せた本心なんだろうと思ってる。

だから、倒れたウィルに「許すよ」って言える。自分の満足いく事をできたら、そら許すよね。

 

ウィルとジャックの最後の晩餐で、「ジャックに全てを話したら、どうする?」って聞かれて、「許すよ」ってハンニバルは答えてる。

この時既に、土壇場でウィルがジャックを選んだらこうしようって決めてたのかな。

そうならないことを、心から望みながら。

 

ウィルが電話で名乗って一緒に逃げることでジャックを救うって方法を選ばなかったのは、時間がないとか追っ手が来てるから無理と判断したのと、一緒に行けるほどまだウィルが鹿人間じゃなかったからなんだろうけど…。

結局こう血が流れたのは、ウィルの中の鹿が作用したからではないかと思ったりしたい。