ハンニバルS2 最終話を見て
そもそもハンニバルにハマったのは、マッツさん演じる今回のハンニバル・レクターの佇まい・所作の全てが異常なほどに紳士的で優雅で素敵な圧倒的な存在感だった事。
見た目も好みなヒュー・ダンシー演じるウィル・グレアムがどんどんやばい感じになっていくハラハラ感。
各話にはゲストキラーがいて、それを解決しながら二人の物語も進んで行くという構成もとっても好きだったんですね。
遺体は毎回すごいけど、肉や内臓は見えてもその「匂い」は消されているので、エグくはないとうか…「そういった物」すら上品に撮っているのも好みでした。
S2の1話を見て、「強烈だけど上品な」から少し強烈さを強めて来た事と、ハンニバルのしていることを直接見せて来た事を受けて、こんなツイートをしていました。
ハンニバル2話。シーズン2になってから、グロ描写に匂いがするようになって、前の上品さからシフトチェンジされてる。ハンニバルが視聴者にも牙を剥いてるみたいでとっても怖い。スカリーに対峙するハンニバルの怖さ凄かった。ヴィバリー死にそうだし、これでメイスン出るって今後もエグそうだなー
— ゆっこ (@___yuccoris___) 2015年2月22日
正直ああゆう描写はもうちょっと控えめでもいいんだけどな。2話の感じでずっとだと、もうお腹いっぱいになるし、飽きるし。まあハンニバルがやってる事はいつもああで、簡単に殺しに行きすぎなんだけどそうゆう常識ではないよとハスミンの時も思ったけど、見てる方の気持ちが落ちるのもわかる。
— ゆっこ (@___yuccoris___) 2015年2月22日
そして、S2は「理解できるのはお互いだけだ」という孤独を糧に、ハンニバルはウィルを手に入れようとして、ウィルはそっちにひっぱられながらもそれを利用してハンニバルを逮捕しようとするお話なわけで、当然二人は…というより、ハンニバルがウィルに対しては「圧倒的」でなくなろうとしますよね。
私はそれがハンニバルの威厳?的な意味で物足りなくて、ちょっとつまんなかったんですS2。私のような人や、むしろそれがいい!とさらに食いつく人、両方を巻き込んでいくS2最終回だったわけなんですが、どちらも満足する素晴らしい最終回だったと思っています!
1話の冒頭はきっと最終話なんだろうなと思っていたので、きっと最後は満足できるという確信はあったんですけど、まさかこれほどとは。
なんだかんだでハンニバルは初めての友達との別れがあるわけで、高ぶりすぎて泣いちゃうかもと思ってたんですが、もう圧倒的すぎて泣かせてももらえなかった。
一瞬にして全員を置いてけぼりにして格の違いを見せつけたって感じの最終回だった。S1の冒頭に何もかも戻って壊れた。ウィルはプルプルちゃんに戻って、ハンニバルもウィルに出会った頃の自分のことしか考えてない頃に戻ってた。それがよかった。
— ゆっこ (@___yuccoris___) 2015年5月10日
これが最終話を見た直後の私のTweet。
S2で確かに育んでいたウィルとの関係を生かし、それを壊す事で、最初に戻る。
そして、あの圧倒的な存在感の中にウィルを残しながら旅立って行くというのが本当に私的には最高の終わり方でした。
(なので、S3へ続く!という終わり方だとは思いませんでした。ここで終わっても、ちゃんと完結出来てると感じます。そうゆう曖昧感が好きなんですw)
二人の絆をメインにして考えても、別れの演出として最高の形をとっていたと思います。
ウィルのお腹を刺すだけでなくちょっと横に引き裂いているし、逮捕される事で自由を奪われる事はとにかく嫌で(その不満だけは映画版レクターも隠さず露わにしてるよね)怒っているんだけど、だけどあんな風に抱きしめながら泣くなんて。
さらに翌日のTweetは、ハンニバル「私を変えられると思った?」ウィル「もう変えた」(この時ウィルが頑張って笑うのがまた良い…)というやりとりを思い出して、映画ハンニバルと混同したこんなツイートをしたくらい興奮が冷めませんでした。
昨日の最終回を見て思ったけど、映画版からずっと好きなのはS2最終回で表現されてたハンニバルさんだった。基本的にはライオンなんだけど、接し方に細心の注意を払っていればいいコミュニケーションを取れるけど、少しの慣れに油断すると一瞬で噛みつかれる。
— ゆっこ (@___yuccoris___) 2015年5月11日
仲良くなれたつもりでも、やっぱり獣だっていう…人間と本能で生きる野生の動物みたいな感じ。S2のウィルにもう少し常に緊張しててヒリヒリしてるのを隠しながハンニバルを釣ろうとしている姿があれは、最終回以外ももっと楽しめたのかも。
— ゆっこ (@___yuccoris___) 2015年5月11日
だからウィルに最後の言葉をいいながらハンニバルが涙を流すんじゃなくて、その後、雨に誤魔化されながら泣いてる??くらいの演出の方が好みだったかもしれないけど、けど、あそこで泣いた事は映画「ハンニバル」のラストのハンニバルの判断に生かされると思うとなんか熱くなるなーなんて妄想をした…
— ゆっこ (@___yuccoris___) 2015年5月11日
いくら友達が欲しくてもウィルの事を好きでも、自分の人生を邪魔される事だけは絶対にさせないって本能を捨てきれなかった人が、初めてする自己犠牲のきっかけになってるのはウィルっていう。だからS5までいくなら途中でウィルからクラリスに登板してもらいたいなー
— ゆっこ (@___yuccoris___) 2015年5月11日
※映画「ハンニバル」の結末が原作と違うのは知っていますが、映画版の方が好きなので。
…と、まあこんな風に最終回を受けてこれまでを全肯定できてしまったくらいハマり直したという事を言いたかっただけのエントリーでした…。
ウィルとハンニバルは近すぎない方がいいと思いつつ、二人のツーショットは最高にかっこいいと思っています。久しぶりに二人が並んだS2の7話では鳥肌を立てるくらい。
私は腐女子にはなれないんだけど、わりと強めの「チーム男子」好きなのでその気持ちが反応するのかなって思っていたけど、ハンニバルとウィルってもうそれが所謂「愛」とか「恋」とかってものなのかどうかはどうでもいいんだろうなって思います。
愛でもいいし恋でもいいし人間愛でもいいし友情でもいい。全部違って、全部合ってるみたいな。
自分が持つ他人から理解されない部分を共有できる人がいたら、私だって性別の関係ない深い気持ちやつながりを求めると思う。
だから多分、ハンニバルがアビゲイルを含めての家族を作ろうとしていたのは正解なんだろうな。
家族って、感情すら届かない深い絆で鎖で呪いだから。良くも悪くも。
良い所もたくさん、すごく嫌な所や辛いところがあってもどんなに離れても自分の今持ってる細胞、これから生まれる細胞にすら染み込んでいるくらいのつながりが家族。
これは、一般論ではなく実体験から出る言葉。
アビゲイルの不安は見ててほんとに辛かった。
話が逸れた。
ほんとに私の理解や共感にハマりまくって「良く出来てる」って思いました。
無駄なシーンがないなって気がしていて、考え出した「鹿ってなんだ?」を
次のエントリーにしようと思います!