「私はゴースト」死んだらどうなるか
見ました。「I AM A GHOST」。「私はゴースト」。
最後のほうはネタバレしているので、お気をつけください。
いつも拝見しているレビューサイトさんで存在を知り、
日本で見られる日を楽しみにしていた作品でした。
BAD CATSさんという映画レーベルがitunesで配信してくださったお陰で見ることが出来ました!本当に感謝!
主人公はユウレイで、どうしてユウレイになってしまったのか、それが明かされた時何かが起きるという所まではあらすじで明かされているものの、とにかく同じことを繰り返す「ユウレイの日常」は、思っていたより怖くて、滑稽で、悲しかった。
長い黒髪に全身真っ白でロングスカート。
演じているのも「アンナ・イシダ」さん。
Jホラー的なユウレイ姿ながらも、ゴシックな洋館に違和感なく溶け込んでいるように見えますが、外国の方にはどう映るのでしょうか。
映画のスタートは静かで長くて、「始まってるよね?」と一瞬考えてしまうほどの間があり。空気の動きを感じさせない無機質な室内に、じわじわと「彼女」の存在を感じさせる演出。エミリーが画面に登場してからも、「空気のなさ」のような異様な空気は相変わらずで、寸分たがわず繰り返される彼女だけの時間。
いわゆる無限ループに感じる絶望感のようなものではなく、「いろいろなことをしているのに、ひたすらに『無』」といった雰囲気が「やばい」と感じさせられて、まずそこがすごく新鮮で怖かった。
彼女が生きてた頃にした「ある体験」から、死んでから結構経っているのかなーと思うんだけど(そもそもこれが現代劇なのかも不明だけど…)、それからずっとこうしていたのかと思うと本当にやばい。私死んでからこうなるの絶対やだ。
ユウレイのエミリーから生きている人間は見えなくて、ある時突然家の中に声だけが響き、エミリーはそれにめっちゃビビったり、自分がユウレイだと認識したらしたで開き直って「たかがオバケにそんなこと聞かれたってわかるかー!」と逆ギレしたり、すごく人間ぽいのが、これもまた、怖くて、滑稽で、悲しい。
「オバケは光に包まれて成仏するって本で読んだことあるけどほんとなの?」って思ったり、「光ってどれのことよーー!」ってパニクったり、こんなユウレイ見たことがない。
けど、もし自分がユウレイになってエミリーと同じ立場になったら、同じこと言いそうって思って笑っちゃうw
普通の女の子ならぬ、普通のユウレイなエミリーちゃん。かわいそうな子だった。
さて、ネタバレをしますが、ここからが私がこの映画を好きな理由のお話です。
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ラストになって、エミリーがどうして死んだのか明かされます。
ぬるっと現れる「アイツ」の登場の仕方も私は大好きで、思いっきり異質なくせに、何普通に階段降りてきてんの?っていう感じがね、大好きで。
そいつの登場でエミリーは最後の「因果を解く」を達成するわけなんだけど、霊能者が言っていたように、光に包まれて天に昇っていくわけではなく、すごく怖くてすごく痛い思いを何度も何度もさせられて、あたりはどんどん「無」に侵食されていく。
霊能者は「死者よ去れ!」しか言わず、エミリーの助けや問いかけは届かない。
闇に飲まれながら、子供のように身を縮めてエミリーが最後に言う「大丈夫、私はきっと成仏できる」といったセリフの静かさが、それまでのパニック状態とのコントラストでやけに絶望的に聞こえる。
成仏なんて程遠いような状況で映画は終わり、エミリーとアイツがその後どうなったか知ることはできない。
けど、最後のアイツはやけに怯えて人の姿に戻っていたし、結局アイツはアイツで「宿主のエミリーが死んだら全部終わりだった」ってことに気がついて「因果」を解いたのではないかなーと思っている。
ただ、「成仏」というものが、「光に包まれて天国へゆく」なんて暖かいものではなかった、という解釈を私はしています。
というのも、そもそも私は、死んだらそこで真っ暗真っ黒の「無」ならいいなと思っていて。
「光に包まれて」といったような暖かい世界は、亡くなった方がそのあと辛い思いをしなくてもいいようにという見送る側の優しい願いであって、それはとても尊くて大切にしていかなくてはいけない気持ちなんだけど、送られる方の現実はそうじゃないかもね?っていう後味の悪さというか、容赦のなさというか、そうゆうのもいいなと思っています。
だから、エミリーも、アイツもハッピーエンドという映画だと、私は思っています。
最近あまり「これはー!!」という新しい刺激がなかったので、すごく楽しみました。
REC4を見たんですよ
劇場公開もとっくに終わり、レンタル開始からも遅ればせながらになってしまいましたが、「 REC4」を見ました。
RECは1作目がとても好きで何度も繰り返し見ています。
狭いアパート、POV、登場人物のキャラの良さ、おばあちゃんゾンビのインパクト、終盤までずっと騒がしいのにラストで一気に別方向の緊張感に振れる所とか、好きな所がたくさんです。
みんなもそんなのが好きだったんだよね。2、3とそこを引きずらないテイストの映画になってどんどん不満が募っていく中、完結編と銘打たれみんな大好きアンヘラたんの再登板となれば期待もしてしまうんだけど…という所で、評判が悪いのはまあ仕方ないと思うんだけど。
けど、2・3作今作と毛色が違うのは、「全て別のものをつくりたかった」と監督が言っているので、それを同じテイストを求めたばっかりに酷評されるのは、ちょっと違うんじゃないかと考えたりしています。
「続編」というものは難しいけど、続編でありながら別の作品と割り切って評価することも大切ですよね。これは自分への言い聞かせでもあるけど。
…と、思いながら見たとしても「評判が悪いのもわかる。」という作品にはなってしまっていたけどw、バラゲロ監督が好きな人は楽しめた所がたくさんあったのでは!
私はとっても楽しかった!
バラゲロ監督の作品は、「ネイムレス」「ダークネス」が大好きで、「機械じかけの…」もスパニッシュホラープロジェクト内の作品も大変楽しく拝見しました。
小さな演出がツボにはまる事が多くて、これは褒め言葉ではないかもしれないけど、「面白いよと人に勧めるには悩むけど個人的には大好き」という位置付けです。
今作もまさにそんな感じで、個人的にはRECシリーズお疲れ様!という、監督の言う「お別れのパーティ」には精神的に参加できたのでは。と思えたのが嬉しくて、久しぶりにブログに感想をしたためている次第です。
この映画には、これまで見て好きだったポイントがいくつも散りばめられていました。
まず、特殊メイクの所。
私、「ネイムレス」に出てきた遺体がこれまで見たどんな特殊メイクより怖かったんです。怖いというか目を背けたくなるというか…
映画の特殊造形って、「リアルを元にしたフィクション」といった印象を持っているんだけど、バラゲロ監督の映画に出てくるのは、「リアルを知らない人が想像するリアルってこんな感じ」路線を行っている気がしています。
今作で「抗体を打たれた感染者の顔がふくれあがる」という場面がありますが、これはモロに「ネイムレス」の再現といった感じでとても怖く、不安にさせられる表現でした。
「怖い」「不安」と書いたけど、初見では「悪趣味」って思ったんだけどw
そもそも今回の感染者、水ぶくれが蓮コラみたいになっててヤバイでしょう。
それに、コックさんにやられた猿がぐったりするシーン、猿の顔がまるで人間のおじいさんのようで、それが「意図的」に感じられるのが妙に怖くてこれも悪趣味だと感じた。
そのコックさんがカメラの前で目をギラギラさせてるのも、ありがちなメイクと構図と表情なのに、なんであんなに怖いと感じるんでしょう。
次に、おたく心をくすぐる「お約束」。
- 冒頭にマヌーとアパートのおじさんが出る
- アンヘラたんがアクティブになった瞬間、例のタンクトップ姿になる
- ニックのアニメチックでドラマチックな熱さ
- やっぱりおばあちゃんは感染する
- やっぱり生の魚は憎い
役者さんに関しても、アンヘラたんはおばさんになってたけどアクション頑張っていたし、ラストの海の所は1作目のパブロとのシーンを思い起こさせる感じでしたね。
医者といい、書くとネタバレになるけど「あの人」、2作目のおかしくなったアンヘラたんもだけど、バラゲロ監督の映画に出てくる「おかしい人間」は目が真っ黒になっているだけではない怖さがまた私のつぼです。
「ダークネス」のお父さんもめちゃくちゃ怖かったし。
いろんな演出や表現が「ありがち」なのに、どこが違うとも説明できないけど、なんか違って、なんか怖い。そんな監督さんの持ち味は存分に発揮されていた作品だと思いました。
面白いこと、評判が良いことは大切だけど、こんな風に「それでも好きな映画」というのは、それはそれで大切ですよね。
なにはともあれ、アンヘラたんお疲れ様!ありがとう!
監督の次回作が楽しみです。ホラーだといいなー。
長編デビュー作。
フェレ・マルティネスが超かっこいい。
記念すべき1作目。アレックス役の人が超かっこいい。
ドラマ版「ハンニバル」感想ページ
最終回の、電話についての整理を。
海外ドラマ、「ハンニバル」を非常に熱心に見ております。
映画のシリーズも全部見ていて大好きだったのですが、ドラマ版は主演二人のハマりっぷりが凄くてこっちはこっちで大好きになりました。
おかげさまで家にどんどん増えて行くマッツ・ミケルセン関連商品…。
シーズン1はHuluで見て、先日10日、マッツさんの初来日の日のシーズン2もスターチャンネルでの放送を終えましたね。
シーズン1は全話とても楽しめたのですが、シーズン2は正直ちょっとあまり楽しめませんでした。
が。
シーズン2最終回のあまりの素晴らしさに滅多打ちされ、そんな時にマッツさん来日、私は行けませんでしたが新宿武蔵野館での盛り上がりにも盛り上げられ、ついさっきホラー系特殊メイク大好きな私には宝物のようなメイキング本も届き、高ぶるに高ぶっている2015年5月13日の休日です。
Twitterに思った事を書いていたんですが、ネタバレも気になってしまったので、せっかくあるブログにいろいろ書いていこうと決意した次第です。
更新したらこの記事にリンクを貼って更新し、トップにあげるようにします。
ドラマを見たことがない方へのオススメや、各エピソードのあらすじではなく、断片的な考察や感想になりますが、よろしければ。
更新した記事
人生ギブアンドテイク
たとえ春の珍事でも
今週のお題特別編「この春に始めたいこと・始めたこと」です。
ベイスターズを、もう少し信じること。
私にとって春は野球が始まる、とても喜ばしい季節です。桜の季節に神宮球場に行くと、風向きによっては花びらが外野席に降り注ぐことがあります。その時の客席の一体感と、外野手も振り返って一瞬のお花見を楽しんでいる姿は一生忘れられない春の景色です。
今年も開幕したプロ野球、私が応援しているベイスターズは今の所とても好調です。
よく打つ人でも3割という世界ですから、この人に回ればきっと何か起きる!という状況になるのは基本難しいのだと思いますが、今のベイスターズにはそれをやってのけている筒香選手がいます。
筒香までになんとかランナー残して!そしたらなんとかしてくれる!!
この感情ってこれまであんまり感じたことがなくて、それをみんながずっと期待していた若手の生え抜き選手がやってのけている。
なんという光!なんという希望!
強いチームにはそうゆう人必ずいますもんね、ここでこの人に回ったら大ピンチっていう人が。ベイスターズも、やっと手に入れることができた気がします!
ずっと今の調子のままいられるなんて思ってはいませんが、今のベイスターズを見ていると、「弱いチームだから」という扱いをするのをやめるべきではという気持ちになってきました。
なので、この春から始めたいこと。
ベイスターズを信じること。
去年より、少しだけでも。
CS、行こう!!